毛髪から、ミネラルの排泄量とバランスを見る検査です。
髪の毛は早く成長する体組織であり、1カ月で約1cm伸びます。細胞外液につかっている毛包中の細胞が成長する際に、システインがミネラルを巻き込むため計測が可能です。したがって、毛髪は細胞外液のミネラル濃度の経時変化の記録紙ともいわれています。
実際は、毛根から約3センチの髪の毛を検査会社へ送ると、過去3カ月のミネラル濃度の経時変化の平均値を知ることが出来ます。私は2012年から毎年検査しております。
熟練するとこれらを読み取ることが出来ます。
詳細な解説は省きますが、この方はナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムのバランスが悪いことから、いわゆる「副腎疲労」の晩期の状態が考えられます。そのため、疲労感が強く、交感神経が疲弊している状態が考えられます。臨床症状からも推測できます。血液検査と併用すると、より体の状態がわかる素晴らしい検査です。