セリエ博士の仮説
ラットに有害物質を注入したり、40度Cの高温状態、-10度Cの低温状態、外傷を与える、拘束して精神的恐怖を与え続けるなどの様々な刺激を与えたときに、すべてに共通して副腎皮質の肥大、リンパ組織の萎縮、胃潰瘍の発生などが確認されました。そうした反応は刺激が継続される時間に従って、一旦は逆の反応が起きることで元に戻り刺激に適応したかに見える時期が続きます。
しかし、それは見せかけの適応に過ぎず、体は刺激に対して抵抗しているだけで、それに抵抗できるエネルギーがつきると、刺激に負けてしまうという3段階の経過をたどるということを解明しました。
セリエ自身は内分泌学者ですのでこの現象はホルモンの分泌によるものと判断しましたがその後、自律神経も関わっていることがわかりました。
この学説をもとにレイ博士は、化学物質や電磁波も外的刺激となり、反応と抵抗器を経て体の適応能力が疲弊した状態で、通常は正常の範囲内の微量な刺激に対しても過敏に反応しているものと考えられています。